キャリア教育を日常に埋め込むこと、自分の人生をデザインすること

大学生研究フォーラム2009の2日目。

講演はまたもや迷いつつ、浦坂先生@同志社の方に参加。「キャリア教育と言わない大学生のキャリア教育 -正規教育とキャリア教育の架橋-」。非常に共感できる内容で、キャリア教育を別にせずに、正課教育の中に埋め込んでいくべきでは?というお話。著書「なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのか―キャリアにつながる学び方」を読んでいたので、すっと入ってきた。

インターンやキャリア入門といった授業も悪いわけではないが、そういう授業を準備することで、その授業だけにまかせてしまい、他の授業はこれまでと変わらない、といった問題がある。もちろん責任部署はキャリアサポートセンターなどでいいが、キャリア教育自体を、大学、カリキュラム全体で担っていかなければならないだろう。「すべての科目で「キャリア教育」を意識することが重要」というときに、問題になるのが”教員にどうやって意識を持たせるか?”ということだ。この辺はFDで解決することになるのかもしれないが、結局世代の問題とかも出てきそう、、、。FDでもキャリア教育でも、なんかつくって全部責任はそこに、といった精神性をどうやって取り払うか、大きな課題であり、私の問題意識でもある。

昼ごはんは平和にて細川さん@秋田大と。フォーラムを受けての話など。なぜか知り合いの中でわりと少ない?同い年の教員であり、とても心強い。

基調講演は、金井先生@神戸大。キャリア研究の第一人者であり、モチベーションやリーダーシップなどについての著書で有名である。私も何冊も著書を読んでいてとても楽しみであった。内容は非常にリッチで自分なりにもまだまとまっていないのだが、
・アクションにつながることが重要
・節目は人生においても5、6個であり、その時に一生懸命考えることが大事、その時に考えないといつ考えるのだ?逆に考えすぎることもよくない
・節目をデザインすることが大事
・デザインの反対はドリフト
・決定するのは結局は自分
といったことが心に残っている。

「一瞬一瞬を一生懸命生きること」ということも強く印象に残った。これは2年前に友人の死をきっかけに、自分で思っていたことである。そこで考え方が少し変わったことはあるのだが、その分疲弊しすぎる感もある。自分の人生をどうデザインするか、というのは本当に難しいし、もう一度見直してみようと思った。とにかく話を聞けてとてもよかったと思う。せっかくなので、最近読んだ「危機の時代の「やる気」学」と、有名な「働くみんなのモティベーション論」をあげておく。

 


その後、パネルディスカッション。キャリア開発に関する3大学の実践報告。

とにもかくにもお腹いっぱいの2日間だった。まだまだ消化しきれていないが、自分なりに消化して、大学に還元したり、研究にいかしていきたいと思う。そして、溝上さんの企画力に驚かされるばかりである。自分としても、こういった企画を実行してみたいと思っている。

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このページは、村上正行が2009年7月26日 23:55に書いたブログ記事です。

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