第12回大学教育研究フォーラム

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第12回大学教育研究フォーラム。京大吉田キャンパスへ。午前中はセッションをはしごする。授業評価、e-Learning、授業研究と聞きたい発表がたくさんあり、重なっていたのが残念だが、いろいろ有意義な情報を得ることができた。
昼食は寺嶋君@長崎大組、根本さん@熊本大組、稲垣君@東北学院大と。こういうときは、まどいかな、と思って行ったら、田口さんや神藤さんら大勢いた。考えることは同じらしい(笑)。

シンポジウムでは、FDの組織化について教員、職員、学生、それぞれの観点からの事例報告があった。それぞれとても興味深い発表だった。安永先生@久留米大では、「共通演習」という導入教育の科目の実践を通していかに教員集団を築き上げていったか、というお話だった。授業案の標準化、そして、それを越えようとする各教員の取り組みというのは、まさにFDであると思う。来年度からの「言語と平和Ⅱ」の実施に向けて大いに参考になるお話だった。

職員の観点からは名城大学の神保さんが6つのベンチマーク要件に基づいてFDをどうマネジメントしていったか、組織作りにおける職員の役割、働きについてお話された。私立大学に勤めて4年、FDを進める上での職員の役割は大きいし、逆にSDを行う上で教員も関わっていく、といった相互に支えあう関係を築いていくことが重要な気がした。しかし、失礼になるかもしれないが、若い方だったが数百名の教員を目の前にしながらも、非常にしっかりとした報告、受け答えで、ただただ感心するばかりであった。私だったら緊張しっぱなしだったろう(苦笑)。

学生の観点からは、京大の高等教育センター長の林先生が、交流会プロジェクトについて報告された。支える教員の方々は大変だと思うが、学生にとってはとてもいい経験になるはず。自主ゼミなどをやらなくなっている昨今、いかに学生の自主的な活動を支えるかということも、頭に入れておきたい。また、学生がFD、授業評価に参画することは有効であることは明らかだと思う。岡山大学の先進的な取り組みはもちろんのこと、さまざまな大学で学生の力を借りた取り組みが行われているようなので、うちの大学でもどうにかして取り入れていきたい。

林先生は教養部、総合人間学部に所属してこられ、教養教育について非常に強い思いをお持ちであることがよく分かった。総合人間学部出身の私にとっては、このような先生がいることが非常にうれしく、心強い思いであった。この3月で退官されるということで、心から感謝したい。

しかし、明日のラウンドテーブル、どんどん心配になってきた、、、。

コメント(2)

得られた情報を是非私達にも享受させて下さい。
私にとって村上先生は、教育現場で模索されている最先端の試みを垣間見る為の貴重な窓です。
宜しく御願い致します。

とても恐縮です。。。

今回のフォーラムで、参考になりそうな発表(特に導入教育)については、また資料をコピーしようと思っています。

感想としては、どこの大学も教員もいろいろ苦しみながらやっているということです(苦笑)。

うちの大学でも、多くの先生方を巻き込んでいけば、優れたことができると思ってます。そのためには苦しみも必要ということなのでしょうね、、、(苦笑)。

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このページは、村上正行が2006年3月27日 23:55に書いたブログ記事です。

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