日本教育工学会第25回全国大会@東大

日本教育工学会第25回全国大会。東大です。赤門を見るのも何回目かになるのだが、いつ来てもちょっと「おー、赤門」って思ってしまう。

福武ホールで受付。今回はゼミ生10名をひきつれていく。もうちょっと事前指導をしたほうがよかったな、、、とは思うものの、まあ、学会や研究発表というものを体感できれば、それでいいかな、と思う。ゼミ生を学会発表ができるくらいに仕立て上げたいのだが、来年か再来年にはできるだろうか。

  


午前中は一般発表。語学教育のセッションを基本にして、時々他のセッションを聞きに行く、という感じ。中橋君@武蔵大の「メディア・リテラシー教育用リソースガイドと連動したSNS」はSNSを活用している身として参考になったし、その前段階のメディアリテラシー教育に関する準備などがすごいなぁ、と思った。深見君@平安女子大の「実習経験の違いによる保育者志望学生の意思決定に関する研究」は、実習を経て、問題場面の対応が変容するという内容。これをもとにカリキュラムなどを考えることになる、とのこと。いつも聞きに行きたいと思いつつ、ずっとスケジュール的に聞けなかったので、初めて聞けてよかった。分野違いではあるのだけど、研究に対して真摯に取り組んでいるのが感じられた。坪田君@京大の「ステップワイズ型英語プレゼンテーション学習の試み」では、PowerPointに字幕を段階的につけることで、リスニングやスピーキング能力を高めようとする試み。非常にうまく行きそうな方法で興味深かった。

昼は研究会委員会。地図を見ていたのに、迷って遅れる、、、。ごめんなさい。

午後のシンポジウムは「ICTを利用した教育・学習システムの目標設定と評価法 ‐研究の「モザイク」から「るつぼ」への発展を目指して‐」に参加。パネリストの向後先生@早稲田大の日記に資料、コメントなどがある。4名のお話は面白かった。後半の議論はまとまっていない印象もあったが、自分としては興味ある内容だったこともあって、考えることはたくさんあった。「研究的妥当性と実践的妥当性が相反する」という話があって、脱文脈しない定量的な研究はあり得ないのかな、とずっと考えていた。これはしばらく考えてみたい問題である。あと、教育と学習、システムと現場・カリキュラムの関係、必要条件と十分条件、の違いがあるのだろうか。

午後はポスター発表を中心に見る。人がいっぱい。内容は濃いが、空気が薄い(苦笑)。平嶋先生@広島大とお話したり、福本さん@NICERや佐藤君@東工大のポスターを見たり。見たいのはたくさんあったのだが、なかなか聞けなかったのが残念。

続いて、ワークショップ。今年からの試み。私は「若き研究者の悩み~その研究・仕事・キャリア」で、ずっと大学にいて研究者になった例として履歴を話す。4名発表者がいて、最後だったことや内容的なことも考えて、軽い感じで話をしてみた。その後、見舘先生がコメントをして、グループディスカッションになったのだが、4名の発表と見舘先生のコメント、グループワークの関係性が見えなかったこともあって論点がよく分からず、ちょっと消化不良となった感じがあった。おそらく4名のロールモデルを見せて、自分はこれに近いよな、こういうところが参考になったな、ということが狙いだったのかな、と思うので、もう少し明確に示した方がよかったのかもしれない。発表内容もどこに重きを置くべきか悩ましかったので、事前に全体でのすり合わせをもうちょっとしておけばよかったのかな、と思う。今回からの試みだし、院生さんの支援が目的だろうから、来年もう一度やって見てもいいと思う。

帰るときに、最終日の課題研究の司会に当たっていることを知る。がーん。。。

その後、京大組で飲み。まったりと振り返る。

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このページは、村上正行が2009年9月19日 23:55に書いたブログ記事です。

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