京都外大の宿泊FD

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午前中に教授会2つ。その後、バスに乗って、琵琶湖ホテルへ。宿泊FDである。ようやく昨年度から形になりつつあるが、今年は時期も7月末から9月へと移行でき、参加する教員にとってなんとかいい形にしていきたいところである。

学長、理事長・総長先生のあいさつに続いて、圓月先生@同志社による基調講演。「教育構想とFD -質保証システムの構築に向けて-」というタイトルで中教審の答申、3つのポリシー、などさまざまなポイントを整理してお話していただいた。教員にとってかなり勉強になったのではないか、と思う。

その後、パネルディスカッション。構想会議について。構想会議とは学長の私的委員会から始まって、現在は学長直下の委員会となっている組織である。この位置付けが教職員にとってよく分からず、学長・執行部、構想会議、各種委員会の関係が不明確になってしまっている、という問題がある。おそらく「教育再生会議」みたいなイメージなのだと思うが、権限がどこまであるのかが、はっきりしていない、ということである。そういう問題から、今回は構想会議のメンバーの方々にお話していただく、ということになったのだが、個人的な感想としては、やはりよく分からない、ということに終わってしまった。下村先生が全体の説明をされたのだが、権限や全体構想についてはよく分からず、久保副学長は京都外大におけるFDの歴史、長谷先生は個別の実践、佐々木先生は個別の構想、であり、個々の話は理解できたし、面白い部分もあった。しかしながら、結局、構想会議がどのような構想をもって動いているのか、というところは見えないまま終わってしまった。

構想会議でミクロなプロジェクトについて議論して、おろされても、仕事の多い人の仕事をさらに増加することにつながってしまうので、個人的にはもっとマクロな視点で外大の今後について議論してもらって、いろいろな情報を提供することを望んでいる。今後、いい方向に進むことを期待している。

懇親会のあとはラウンドテーブル。「卒論に対する準備教育の必要性」に参加。卒論が必修になったものの、それに備えた授業などが整備されていない、という大きな問題がある。これについては早瀬先生が中心となっていろいろ活動されており、微力ながらお手伝いさせていただいている。このラウンドテーブルに参加された語学科の教員も、おおむね危機感を持っておられる。文章作成について一貫性をもったカリキュラムづくりは必須であることから、全体を巻き込むための方略が必要となってきそうだ。もちろん、授業自体の準備もかなり大変ではあるのだが、、、。

その後、部屋で梶川先生と飲みながらお話。お話を伺って、いろいろ考えさせられる。自分の授業に対するあり方もまた考えてみないと。

コメント(2)

ほんとにミクロな議論ばかりでしたねえ。ミクロの寄せ集め。

きちんとマクロな基本方針を明確にして、そこからミクロな議論を展開して欲しいですね。何か「良さそうな」事をかき集めても、時代の大きな変化に的確に対処することはできない。良心的な試みを積み上げさえすれば乗り切れるなどという状況ではない。

>あきちゃん先生
遅くなってすいません。

そうです、「良心的な試みを積み上げさえすれば乗りきれる」ことはないでしょうね。この辺をどう考えているのかが明示されないので厳しいなぁ、と思います。

まあ、今回はこれまでクローズだった点がオープンになっただけでもよしとしないといけないかな、とは思います。

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このページは、村上正行が2009年9月10日 23:55に書いたブログ記事です。

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